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街の歴史がいっぱい詰まっています。

風祭から電車に乗った一行は、しかし、お隣の箱根板橋駅でさっさと電車を降りました。
ここから、小田原散策を開始するのです。

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小田原は、城下町にして東海道の宿場町。街のあちこちに、古いお店がたくさん残って
います。これらのお店でそれぞれに街かど博物館として、
店や商品の歴史を展示しているのです。

個人商店が多いので日曜日休みのお店もあり、また、街のいたるところに点在している
ためアクセスの仕方も複雑だったため、今回は鈴廣かまぼこ博物館の受付の方に
相談に乗っていただきコースを決定。箱根板橋駅からのスタートとなりました。
(開いているかどうか電話で問い合わせてもらったりまでしました。ありがとうございました。)

箱根板橋のこじんまりとしたかわいらしい駅舎を出て、線路の南側に出ますと、
箱根から続いてくる早川の流れに出会います。
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しばらく川沿いの道を歩きます。晩春の心地よい風に吹かれつつ、緑も目にまぶしい
緩やかな川の流れを追って……と行きたいところですが、しかし……!!

本日、風が非常に強いです!!
ものすごく強いです!!

吹き付ける向かい風に、
「帽子が飛ばされる!」
「目が痛い!」
「川に落ちる!!」
と絶叫しながら、歩いていきますと、前方に「寄木細工」の文字が見えました。

箱根名物・寄木細工ですが、ここ小田原にも職人がいてお店があります。
寄木ギャラリー(露木木工所)です。
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寄木細工を作っていく工程のビデオを見せていただきました。
一同、「ほほ~ぅ」「ふぅぅん」と感心しながらビデオに熱中。さらにお店の中を見て回ります。
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ステキな工芸品がいっぱいで、目移りしてしまいます~。
しかしさすがにどれもお値段が張りますね……こんどお金を握り締めて買い物に来よう……。

寄木ギャラリーを出て、お隣のひもの屋さんへ。コチラも街かど博物館になっています。
オイシそうな干物がならんでいます~。
ここは予約をすれば干物さばき体験が出来るそうです。チェックチェック!

小田原港に寄り道して海を見た後、北に進路を変えます。再び早川を渡り、
1ヶ月前ならさぞかしキレイだったであろう桜並木の小道を、風にも負けず快適にお散歩。
この道沿いに、小田原文学館が建っています。北原白秋の歌碑などもあります。
時間もだいぶ押してまいりましたので、きょうは文学館見学はパスです。
こちらはお庭から見た文学館。つつじがキレイに咲いていて、
突風にもめげずに写生会をしているグループがいました。

さてさて。
国道1号線・東海道に出ます。
と、古めかしげな看板を掲げた梅干屋さんがあります。
「欄干橋ちん里う」も、街かど博物館。明治初期創業とのことで、お店の奥には古そうな
瓶がたくさん並んでいます。と思ったら! 明治期に漬けた梅干なんだとか!!
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うひゃ~。とびっくりする一同。
確かに、「江戸時代の梅干がどっかの蔵から出てきた~」なんてハナシも聞いたこと
ありますものね。でも、見るのは初めてです。
「梅干は、腐る前に干からびてしまうわけだから、これ以上悪くなることはないんです。
だから、保存期間は半永久。」と、店員さん。
※スーパーで売っているものは、製法が違いますので、賞味期限をお守りください。

よ~くのぞき込んでみると、梅干のような、梅干でないようなものがいっぱいに
詰まった瓶に、隙間を埋めるように詰まっている白いものが……。
なんと、塩のかたまりです。梅干は、時間が経つと自然に塩を吹きだすのだと、
店員さんの説明。で、その店員さんがなにやら白いもののいっぱい詰まった瓶を
取り出してきて、中から一粒ずつつまんで見せてくれたのが、コレ!

梅干が出した塩!!
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顕微鏡で見る塩の結晶みたいですが、5ミリほどの小さな塊です。
ナゼか四角く固まるんだって。面白~い~!!

楽しませていただきましたので、小さなものですが、梅塩をお土産に購入し、
お店を出ます。街かど博物館めぐり、最後の仕上げは東海道を挟んで向かいにある
小田原「ういろう」本店。こちらは街かど博物館ではないのですが、たたずまいといい
知名度といい、何かスゴイ……。

城かと見まごう荘厳な建物は、江戸時代の歌舞伎十八番「外郎売の台詞」にもあるとおり、
「八方が八棟・表が三つ棟玉堂作り」云々……。
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店内に入ってみると……ん? 薬屋さん……??
ハイ。薬も売っていますが、いわゆるお菓子のういろうもあります。試食も出来ます。

ういろうというと、名古屋を思い浮かべますが、実はこちらが元祖。
名古屋のういろうは固めの羊羹みたいな感じですが、コチラはもっともちもちしています。
この小田原ういろう、もともとは薬屋さん。渡来人のういろうさんが開発した
透頂香(とうちんこう)という薬を飲むときに、一緒に食べるためのお菓子を売り出したのが
小田原ういろうの起源なのだそうです。
前出の「外郎売の台詞」でも、外郎売が売っているのは薬の「透頂香」です。

現在でも、お店を入ってすぐにお菓子のショーケースがあり、
その奥の3分の1ほどのスペースで、薬が売られています。
職場の仲間一行でしたので、他の皆さんにお土産にういろうを買っていくことにしました。

かまぼこ・梅塩・ういろうと、たくさんお買い物をした袋を提げて、ゴキゲンでお店を出ます。
駅に戻る前にちょこっと寄り道。目指すのは小田原のシンボル、小田原城です。


by tabipachira | 2009-05-03 23:59 | 社会科見学部  

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